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対談者 大脚本家 石森 史郎 氏

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今回の健康対談のゲストには、映画やテレビをはじめ、様々な分野の脚本制作を手がける石森史郎氏をお迎えしました。
石森氏は、80歳となった現在も、現役脚本家として活躍されています。脚本制作への思いや映画制作秘話をはじめ、大脚本家としての人生についてたっぷりとお話をうかがいました。

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脚本家 石森 史郎 氏
1931年北海道生まれ。日本大学藝術学部映画学科卒業。
在学中に執筆した「晩鐘」が、シナリオ作家協会新人シナリオコンクールに入賞。
テレビ「ママちょっと来て」で脚本家デビュー。
芸術選奨文部大臣新人賞、毎日映画コンクール脚本賞、
日本アカデミー賞優秀脚本賞、厚生大臣優秀賞など多数受賞。
私塾「青春脚本塾」を主催し、後進の育成にも熱心。

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石森氏の代表作
画脚本 約百本、テレビ脚本 約千本を執筆。ドラマ・アニメーション・特撮作品など、幅広い分野で現在も活躍中。
■映画
【 日活 】「私は泣かない」
    「夜霧よ今夜も有難う」
    「ああひめゆりの塔」
【 松竹 】「約束」「旅の重さ」
    「同棲時代」「愛と誠」
    「ふれあい」「博多っ子純情」    「凶弾」
【 東宝 】「泥だらけの純情」
【 東映 】「暴力学園大革命」
    「ボクサー」
【 東映動画 】 「銀河鉄道999」
【 角川映画 】 「ボビーに首ったけ」

「青春デンデケデケデケ」
「あの、夏の日」「告別」「理由」など、大林宣彦監督とは多くの共同制作を行う。

■テレビ
NHKテレビ小説「水色の時」、
「青春」「必殺仕事人」
「虹のエアポート」

■舞台
「鬼と人と」
「デージーの咲く街」
「新撰組情話 京都・雨月の恋人」


脚本家としての人生

「全部自信作。
  自己暗示ですけど」



鳥澤会長 今回の対談にあたり、改めて石森先生の著作一覧を拝見しましたが、どれも有名な作品ばかりで驚きました。全部知っているといってもいいくらいですよ。

石森氏  気づかないうちにたくさん仕事をしてきました。以前、私の総括本を作っていただいた時に調べていただいたら、映画百本、テレビ千本くらいは書いていることがわかりました。自分でもよく書いたなと驚きました。

鳥澤会長 作品づくりに行きづまったことはありませんか。

石森氏  ないですね。何故かといいますと、ラストまで頭の中で出来上がってから書き始めるんです。そうすると、一気に書けてしまいます。

鳥澤会長 執筆されているジャンルが本当に多岐に亘っていますよね。素晴らしい。

石森氏  まぁ、好きだから続けてこられたんです。大学の時の先生がシナリオの大御所といわれる野田高梧先生だったのですが、先生はとても厳しい人で。彼から、監督や脚本家というのは思想家だということを学びました。ただ、残念ながらそいういった監督や脚本家はとても稀有です。

鳥澤会長 膨大な作品の中でも、自信作はありますか。

石森氏  全部、自信作です。半ば自己暗示ですが。野田先生からも、そういうスタンスで作品に取り組むよう言われていました。

鳥澤会長 なるほど。偉大な教えですね。

石森氏  先生方からは、本当に大切なことを教えていただきました。ある時、八木保太郎先生という方に、「何のために脚本をお書きになるんですか」と尋ねたんです。そうしましたら、先生は、「時代の証言者になるためだ」とお答えになられました。「現在の自分の主張をきちんと構成して、シナリオに盛り込むことで、時代の証言者になることができる。だから、ただ単にストーリーを追っかけたシナリオじゃだめだよ」と。確かに、そういう主張がある作品は、どんなに古いものでも感動するんですよね。私も、全作品にそういった主張を盛り込んでいます。だから、「自信作」なんです。

鳥澤会長 やはり、偉大な師のもとには偉大な方が育つんですね。

石森氏  いやいや、しかし、色々な脚本家や監督がいらっしゃいますからね。大学卒業後に入った撮影所が日活でしたが、入った頃はすごい人たちがたくさんいるなと感動してばかりでした。でも、テレビの影響をうけて、映像ではなく言葉を中心として表現してしまう監督が少なくなかったことは、非常に残念でした。映画は映像で語ってほしいんです。そして、映画は大衆のものですから、大衆がわからないものではいけない。わからないもの、楽しめないものは、エンターテイメントにならないですから。

鳥澤会長 先生は、どんなことを根底に作品づくりをされているんでしょうか。

石森氏  人を楽しませる作品であることです。楽しくない映画は映画じゃないと思っています。テレビもそうですけどね。僕くらい映画を楽しんでいる者はいないんじゃないかと思います。友人と映画にいくでしょ。僕ひとりでキャッキャッと笑っちゃうんですよ。笑うタイミングが人より少し早いみたいで、僕だってわかっちゃうみたい。この間も映画館に偶然居合わせた知人に、「先生来てるなって思ってた」なんて言われちゃって。

鳥澤会長 本当に楽しまれているんですね!ご自分の作品も映画館で見られるんですか?

石森氏  観ます。絶対に観なきゃいけません。観客と一緒に映画を観るということは、人がどこで笑って泣くかということをリアルタイムで体感できます。これが、脚本家としてすっごくいい勉強になるんです。そして出来れば何度も観ます。それも違う場所で。地域が違うと、やはり観客の反応が違いますからね。

鳥澤会長 東京と大阪だと、ずいぶん違うものですか。

石森氏  全く違います。

鳥澤会長 石森先生としては、どちらの方がやりやすいですか。

石森氏  私はどうしても関西地方の言葉が苦手で。あの言葉の使い方がどうも…。

鳥澤会長 そうですか。では関西を舞台にした作品は少ないですか。

石森氏  いや、書いています(笑)一時期、「必殺仕事人」を書くために京都に滞在してました。大阪弁を勉強するために、吉本に通った通った。

笑いは文化
「ばかばかしいことは、
 全然ばかばかしくない」


鳥澤会長 石森先生は、お笑いはお好きなんですか。

石森氏 大好きです。何故かというと、私自身が笑いの作品を書けないからなんです。一種のコンプレックスですね。逆に泣かせる作品はうまいんですよ。

鳥澤会長 韓流ドラマや映画にみられるように、最近は泣かせる作品が人気ですよね。

石森氏 人を泣かせることは、そんなに難しいことじゃありませんが、笑わせることは難しいんですよ。何故かっていいましたらね、犬や豚が笑うとこを見たことないでしょ。人間だけなんですね、笑うのは。そう考えますと、笑いっていうのはすごく高尚なことです。

鳥澤会長 笑うっていうことは、日本人の国民性ともいえるんでしょうか。

石森氏 そうですね。例えば落語。江戸時代の厳しい生活を送っていた民衆が、仕事が終わると寄席へ通うじゃないですか。今日が辛いから、ひと時の娯楽によって明日への希望を見出す。寄席は「ばかばかしいお話」って始まりますが、これが全然ばかばかしくない。笑いというのは、生きる上で大変大事なことです。その笑いで大衆を包み込んでくれるのが、落語ですね。だから大衆に愛されてきた。

鳥澤会長 映画やドラマがこの世からなくなるっていうことを考えたらどう思いますか。

石森氏 例えば、そういう文化を楽しめない人がいたら、その人は人間じゃないですね。人間、どんな時代でも娯楽を求めるものです。どんなに仕事人間でも、一服したいときはありますからね。そういえば、最近、無駄を省くなどという政策がありますが、あれこそばかばかしいと思っています。無駄ほど贅沢なものはありません。サラリーマンが仕事を頑張って、その後ガード下で一杯やる。今日の反省をし、明日の英気を養う。私はそれを無駄だとは思いません。

鳥澤会長 そういう場では情報交換も行われますしね。

石森氏 そう。それによって、競争意識もうまれる。現代の日本には競争意識が不足していると感じます。戦わない人は、つまらないですよ。そして競争するなら一番にならなきゃいけない。二番も三番も四番も同じですから。

鳥澤会長 一番を目指す意識がないと、何事も楽しめないですよね。

石森氏 日本は、終戦以降、戦争をしていない珍しい国です。だからこそ強調文、自分の国を自分の力で護るということを意識していかないと、どんどん呆けていってしまう。戦うという意識を身につけることは、今後の日本の課題のひとつだと思います。

思い出の
カレーライス

「誰かをご馳走するなら
 『中村屋のカレー』と
   決めているんです」



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石森氏 私は、中村屋のカレーライスには、忘れられない思い出があって。

鳥澤会長 興味深いですね。何故ですか?

石森氏 大学時代に書いた『晩鐘』という作品がシナリオ作家協会主催のコンクールに入賞しまして。当時は映像学科に所属していたんですが、脚本の方が面白くなりました。大学の先生にも、監督より脚本家の方が僕の質に合っているとアドバイスをいただき、その道に進むことにしました。

鳥澤会長 なるほど、その先生は、石森先生の本質を見抜いていたんですね。

石森氏 その後、僕の作品が雑誌に載ったので、紀伊国屋にその雑誌を探しにいったんです。そこで、たまたま通りかかって探し物を手伝ってくださった方がいらっしゃいましてね。それが、紀伊国屋の田辺茂一社長だったんです。大感激です。

鳥澤会長 すごい偶然ですね。

石森氏 無事に雑誌を手に入れることができ、安心していると、「お腹空いてないか」って社長が言うんです。丁度空腹だったので、素直に「はい」と答えると、紀伊国屋の真向かいの中村屋へ連れていっていただきました。そこで、初めて「カレーライス」を食べたんです。「ライスカレー」ではなく、「カレーライス」を。

鳥澤会長 その違いは…。

石森氏 僕もそこで教わったんです。「ライスカレー」はご飯にカレーがかかった一般的なカレー。「カレーライス」は、銀の器に入って、ご飯とカレーが別々に出てくるんです。学食を食べていた頃でしたから、銀の器や骨付き鶏肉の入ったルー…ひとつひとつに驚いたことを覚えています。

鳥澤会長 それは、心に残る思い出ですね。

石森氏 そう。それから僕は、誰かをご馳走するときは、「中村屋のカレー」と決めているんです。

北海道の
   タンポポ

「どこにでも咲いてる。
  そこが好きなんです」


鳥澤会長 石森先生は北海道ご出身ですが、北海道で脚本家といえば倉本聰さんですよね。

石森氏 彼は東京のご出身なんですが、途中で北海道へ転居されたようですね。

鳥澤会長 やはり、北海道のような自然が豊かな場所の方が、作品づくりには適しているんでしょうか。

石森氏 東京に比べて、自己解放はしやすいでしょうね。そういう点では、特に若者にとって東京は非常に生きにくい土地だと思います。そういえば、北海道でタンポポをご覧になったことはありますか。

鳥澤会長 タンポポですか…記憶にないですね。

石森氏 空港の周りにもたくさん生えていますから、ぜひ、ご覧になってください。僕は、北海道に群生するアメリカタンポポが花の中でいちばん好きなんです。東京で見られるタンポポは地べたに這うように咲きますが、北海道のタンポポは背が高い。その姿が好きで。あと、タンポポってどこにでも咲いてるでしょ。そこが好きなんです。

鳥澤会長 明るくて、誰にでもフラットで…まるで、先生みたいですね。

石森氏 僕は、花を見るといつも感動するんです。同じ赤でも、花によっ<強調文strong>強調文て色が違う。それぞれの色で、外界に主張している気がして。

健康法
「奥さんの料理を
  食べることかな。
   それがいちばんの
     エネルギー源


鳥澤会長 現在八十歳とは思えないほどお元気な石森先生ですが、何か健康の秘訣はありますか。

石森氏  特にありませんが、奥さんの料理を食べることかな。それがいちばんのエネルギー源。僕のことを思って作ってくれる料理がいちばん美味しい。

鳥澤会長 なるほど。やっぱり先生でも、奥さまには尻にしかれるタイプだったりするんですか。

石森氏  男は尻にしかれるくらいが丁度いいんです。それは、信頼につながることですから。僕の脚本は彼女がデータにおこしていますから、いつも読者第一号なんです。

鳥澤会長 それは頼もしい。

石森氏 それと、健康法といえるかどうかわかりませんが、刺激の強い物が苦手なので、普段から、水と牛乳しか飲みません。

鳥澤会長 なるほど!だから先日の食事の席でも、お水を飲まれていたんですね。精神面での健康法はありますか。

石森氏 あまり過去の話はしませんね。常に未来に向かって突っ走る気持ちでいます。時には、脚本を一日で書き上げることもあります。

鳥澤会長 そういえば、田中角栄さんと周恩来さんを題材とした映画の脚本を執筆されたということですが、どうして今、執筆されようと思ったんですか。

石森氏 『双頭の龍 ― 周恩来と田中角栄』という映画です。今年は日中国交正常化四十周年ですが、その国交を回復した田中角栄さんが、未だに高く評価されていないんですよ。国交回復の裏にどんな苦労があったのか、今こそ、それを映画で伝える必要があるんです。

鳥澤会長 田中角栄さんは、中国ではかなり有名な人物ですよね。

石森氏 中国の要人が来日される際には、必ず田中角栄さんのお墓をお参りするくらいですからね。中国の発展に大きく関わった方です。日本の政治の在り方が問われていますが、本来、政治家っていうのは官僚を動かす人のことをいうんです。田中角栄さんは、それが出来た政治家でしたね。

鳥澤会長 田中眞紀子さんをはじめ、田中角栄さんのご家族は、映画化についてどう感じられているんでしょうか。

石森氏 田中眞紀子さんが、まず初めに承諾してくださいました。彼女は、角栄さんのことをとても尊敬していますから、こちらも彼女の納得できる映画にできるよう努めました。私は以前に、たった一度だけ角栄さんにもお会いしたことがあって。約三十年前のことになりますが、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞した際に官邸で昼食をいただいたんです。その席で、「石森さんのお父様は、校長先生ですよね」と声をかけていただいて、とても驚きました。

鳥澤会長 そういうところまで調べられているんですか。すごいなあ。

石森氏 本当に驚きましたよ。後からわかったことなんですが、角栄さんは学校の先生に対してとても敬意をもっていたんです。当時、教職員の給料を八割程度アップしたこともあるそうです。

鳥澤会長 田中角栄さんは、「高等小学校卒業」のイメージがありますが、実は、王子にある中央工学校を卒業されているんですよね。確か第一期生で。

石森氏 そうなんです。その中央工学校時代のこと、周恩来との知られざるエピソード等、全部映画に書いていますから、ぜひご期待ください。

鳥澤会長 それは楽しみです!上映が待ち遠しいです。これからも、時代の証言者として、多くの作品を世に送り出してください。


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 本日は、本当にありがとうございました。

対談後、春の陽気の中、鳥澤会長が、石森氏を王子駅までお送りしました。
 その途中、「今度、中村屋のカレーを食べに行こう」「うちの整体術をぜひ受けてください」といった会話を通じ、友好の固い絆を結びました。



石森史郎先生の著書のご紹介







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プロフィール

鳥澤 悟道

Author:鳥澤 悟道
株式会社リヴァイヴ
代表取締役 鳥澤 哲男

●東洋カイロプラクティック
 専門学院 学院長
●東洋カイロプラクティック
 直営療術センター 総院長
●東洋カイロプラクティック師
 協会 会長
●予防医学推進 悟道会 会長
●健康アナリスト
●上海中医薬大学気功研究所
 修了
●臨床催眠療法師

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